新型コロナウィルス感染症が5類に移行し、随分久しぶりにマスクなしで外出してみた。あたかも感染症が雲散霧消したかのよう…でも、そんなことはありませんよ❗️
明日から国内小旅行に出かける前に、角田光代さんの旅行記を読んでみた。大竹伸朗さんの本のあとがきで触れていたモロッコ旅行のエッセイも載っています。
「恋するように旅をして」
角田光代 著
2001年4月 「恋愛旅人」として求龍堂より単行本刊行
2005年4月15日 文庫版第1刷
発行所 講談社
なんと豪快な旅をする人なんだろう…というのが第一印象。旅先では何だかんだいつもビールを飲んでいる…ということがわかり親近感を覚える。
本書には18本のエッセイが収められているが、そのうちの半分は雑誌掲載されたもの。以前定期購読していた「旅行人」に載ったものもあり懐かしさがこみあげる😹
当時の角田さんの旅は、長期の一人旅。出向いた先で出会った人とのエピソードの面白さと、微に入り細を穿つ情景描写に引き込まれ、一気に読んでしまった。
一人旅の楽しさを決めるのは、旅先での人との出会いが大きい。しかし、危機一髪、という状況に見舞われることも…そんな時、角田さんはどうやって脱したのか。
タイの雨季に、増水したビーチで乗ったボートでは絶叫マシンさながら。波におどらされ、たたきつけられて挙げ句の果てに全身水浸しになったり、夜行列車や長距離バスでは虫や暴力的なスピードや過酷な冷房や…過激なエピソードには事欠かない。
角田さんは地図を読むのが苦手らしく、地図をぐるぐる回しながら見当をつけ歩き出すが決まって間違った方向に行ってしまうので、何十人も人に訊き、二日ほどそれを繰り返してようやく町の地理を知る。
ミャンマーのツーリストインフォメーションで何のインフォメーションも得られないまま夕方までバスを待つ間のおじさんとのやりとりの後で素敵なものを見せてもらったり、モロッコ、マラケシュのメディナで迷いに迷う中で、何の脈絡もないはずの幼い頃の時間に引き戻されたり。
訪れた場所に恋してしまう角田さん。次はどんな旅に出るのだろう⁉️
小旅行から戻ってきたら、棚に置きます。少々お待ちくださいませ😸