猛暑日は一体いつまで続くやら…こんなに暑くちゃヒマラヤの氷河も溶け出すんじゃないの⁉️
暇にまかせてヒマラヤの小国ブータンの本を読んでみた。
「未来国家ブータン」
高野秀行 著
2012年3月 集英社より単行本刊行
2016年6月30日 文庫版第1刷
発行所 株式会社 集英社
本書は、ブータン王国の農業省、国立生物多様性センターと業務提携したバイオベンチャー企業(代表は二村さん)の調査に、同社の顧問として同行した高野秀行さんが「ブータン雪男白書」の作成を目論みワクワクする話。
これまでに高野さんは世界各国の未確認動物を探し回ってきた前科(⁈)があるが、一つも見つかっていない。
今回の調査にあたり、バイオベンチャー企業代表の二村さんは生物多様性センターのプロジェクト主任に「ああ、雪男ならいますよ」と平然と言われ、高野さんは大いに期待する。
ブータン王国の公用語であるゾンカ語で雪男は「ミゲ」。東部では「ドレッポ」とか「グレポ」などとも呼ぶらしい。
ブータン王国は九州を一回り大きくしたくらいの面積に人口約70万人弱。人口規模は八王子市と同じくらい。観光客の入国を制限しているため、国民の伝統的な暮らしが守られている。標高2000m以上だが、酒好きな人が多く、「アラ」という焼酎で歓待される。高地なのでお酒の回りが早く、高野さんは度々二日酔いに…そんな時は迎え酒で治すというのがブータン流のよう。
ブータン王国を横断する中で、それぞれの村に伝承される雪男と思しき生物のことを聞き書きする高野さんは、岩手県遠野を訪ね、「遠野物語」を著した柳田國男さながらである。(ご本人もかなり意識されているよう。)
これ以上はネタバレになるので、是非本書を手に取ってお読みください。損はさせません!
高野さんの名調子に誘われ、ブータンの奥地にまで分け入り、現地調査に同行しているような醍醐味が味わえる一冊です。
最後に、2011年(東日本大震災の年)に来日したワンチュク国王の動画(ANN news)のリンクを貼っておきます。
来週あたり、kitaの棚に置きますね😸✌️