旅するやまねこ舎のつれづれ

旅するやまねこ舎@ローカルブックストアkita.(横浜・馬車道・北仲通り)棚主やまねこが本について語ります😸

パラレルキャリア ナカムラクニオ著

気がつくと、2ヶ月も更新をお休みしました🙇‍♀️

それなりに本はポツポツ読んでいますが、書くのが追いつかない…😹

年始からは、厳しい寒さの合間に、都内の個性的な本屋さんを巡りましたので、いずれそのことも書こうと思います。

で、今日の一冊は、「パラレルキャリア」

ナカムラクニオ 著

2016年6月10日 初版発行

発行所 晶文社

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やまねこの個人的なお話をすると、昨年3月にリタイア後、社会的に認知されている活動は、整形外科の通院と「旅するやまねこ舎」の活動がほぼすべてで、もう本業も副業もない。(夏に日払いの単発バイトすら断られた😓)

しかし、昨今のトレンドは本書にみられるような、複数の仕事を楽しみつつ人生を謳歌する「パラレルキャリア」らしい。身体はひとつしかないのに、本業(会社員など)の他に、いくつもお仕事かけもち…って🙀⁉️

在職中のワタシは副業が禁止されていたため、40代から習い始めた染織にのめり込んで制作をした時期もあったが、それを収入に結びつけることは叶わず諦めた。

その後、50代に入ると、職場の先輩方(多くは団塊の世代)の大量退職と非正規雇用の増大で、一気に業務の負担が増し、職場内トリプルキャリア状態で毎日ヘトヘトだった😓

しかも、退職直前の数年間はコロナ禍で身動きが取れず、まさかの在宅勤務推奨になり、初めてのオンライン会議やら動画制作やら、誰も見てない自室で深夜まで残業…😓

夢だった早期退職(勧奨退職を考えていた)もどこかへ飛んでいってしまい、1年間の再雇用勤務(パート)ののち完全に辞めることにした。

…なので、もう仕事はしません。

身の上話が長くなりました。

さて、本書のテーマ「パラレルキャリア」とは、収入増を目的としたダブルワークとは異なり、「本業+α」の働き方」で「人生ちょい足しワーキング」。ささやかな夢の実現など【精神的価値】を最重視した考え方。「仕事A」+「仕事B」=「♾️(無限大)」の可能性を秘めた働き方と定義付けられる。

本書は10章で構成され、各章には見開き2ページにまとめられたヒントが10個ずつ、合計100のヒントはパラレルキャリアに憧れる人々の背中を押してくれるに違いない。

著者ナカムラクニオさんは、ブックカフェ「6次元」のオーナーとして有名だが、元はテレビのディレクター一筋20年という経歴の持ち主。現在では複数の仕事をかけもちし、ご自身の働き方を広くメディアに発信しておられる。

パラレルキャリアにおける「副業」は「福業」(HAPPY WORK)、本業との相乗効果で生きがいを感じる働き方。

既にピーター・ドラッカーが著書「明日を支配するもの」(1999年)で提唱しているらしい。

本書「第1章 パラレルキャリアとは何か 10 3つのワークバランスを整える」には、人生における3つの仕事、「ライスワーク(食べるための仕事)、ライフワーク(人生をかけた仕事)、ライクワーク(趣味を生かした仕事)」のバランスの重要性が示されており、この3つの配分を上手に行うことがパラレルキャリアの要諦であるようだ。

3つ目に挙げられた「ライクワーク」は、職場と自宅以外のサードスペース(それがオンライン上にあることもしばしばある)における活動が、趣味の領域を超え、無償ではなく金銭の授受を伴うものにバージョンアップした形態と捉えることもできる。誰でも主宰者になることができ、楽しい体験を参加者と共有する時間がお金の流れを生む、という仕組み作りが起業の入り口になる。

実現するためには…⁇

今後は副業禁止の法律や社内規則が撤廃され、本業以外に報酬を伴う活動が自由に行えるようになると良いと思う。ワタシは無理だったけど、ね😹

本書はキャッチーな造語が満載で、読み疲れてしまうかも…でも、好きなところだけ拾い読みでも十分楽しめ、ヒントをもらえてちょっとトクした気分になれる。

付記

現在、ナカムラクニオさんは東京と輪島との二拠点生活を送っておられるが、この度の地震でご自宅が被災されたとのこと。心よりお見舞い申し上げます。

中日新聞のリンクを貼っておきます。https://www.chunichi.co.jp/article/842902